011-789-5555 Web予約

気管支喘息(ぜんそく)とは

喘息(ぜんそく)は「発作性に始まる咳、喘鳴(ぜんめい:ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸時の音)、呼吸困難を繰り返して起こす病気」です。

喘息の可能性がある症状

ゼーゼーした時、以下のような症状はありませんか?いずれも呼吸が苦しいことを示し、またこの順に程度が強くなっています。

  • 胸とお腹の境目やのど元がぺこぺこ凹む(陥没呼吸)
  • 息を吸うときに鼻の穴が広がる(鼻翼呼吸)
  • 横になっているより身体を起こした方が楽になる(起坐呼吸)

ゼーゼーを繰り返す場合はもちろんですが、初めての場合でもこのような呼吸困難の症状を伴う場合は喘息の可能性があります。

気管支喘息(ぜんそく)の治療

喘息の90%は6歳以下に発症します。喘息は気管支壁でアレルギー性炎症が持続的におきている状態なので、乳幼児期にその炎症を抑え、発作を起こさなくすることがその後の経過に大きく影響する可能性があるので早めに診断し、治療することは重要です。

風邪をひかなくても、季節の変わり目や、運動時にゼーゼーするのが本物の気管支喘息です。秋口は特に発作が多い季節です。喘息発作はとても辛いもので、以前は発作で亡くなることもありました。

発作の迅速な治療はとても大事です。発作の治療は気管支拡張薬の吸入を反復し、点滴を行います。時に酸素吸入や短期間の入院加療が必要となることもあります。

予防治療が重要です

発作の治療以上に重要なのは、また発作が起こらないようにする予防治療です。気道のアレルギー性炎症が起きているためにいろいろな刺激に過敏となっていて発作をおこすため、多くの場合アレルギー炎症を抑える吸入療法を継続することで発作が予防できます。
さらに難治の場合はIgE抗体製剤など生物学製剤も使用できるようになりました。

気管支喘息(喘息)の診断について

年少児で喘息と診断する検査はありませんが、小児ではアレルギー体質を持つタイプが圧倒的に多いので、家系にアレルギー性疾患を持つ人がいないか、乳児期に湿疹がなかったかといったことをお聞きして、IgEというアレルギーの抗体の総量、ハウスダストやチリダニ(乳児では卵白や牛乳)に対するIgE抗体、好酸球というアレルギーに関係する白血球の数値などを調べて診断の参考とします。

また、年長時ではより詳細な検査が可能になります。

  • 呼気NO(一酸化窒素)検査・・・気道の炎症の程度を知ることができます。
  • 肺機能検査・・・気管支の収縮の状態と薬剤への反応性を見ることができます。

どちらも喘息の診断、コントロールには欠かせない検査です。
当院では症状の経過に応じて適時行っています。